Windows10配信開始!

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2014年10月、マイクロソフトの発表から約10ヶ月……
新OS、Windows 10が2015年7月29日、ついに配信が開始されました。

既存ユーザー向けの無償アップグレードや標準搭載のブラウザソフトの変更など
新しいことに挑戦をし、これまでのWindowsとは違った趣を感じさせます。
Windowsの最後のバージョンという趣旨の発言もあったこのOS。
すぐにでもアップグレードしたくウズウズしますが、コンピュータを管理する情シスとしては
気軽にアップデートするわけにはいきませんね。
そこで、今回のシス蔵通信ではアップグレードの際の注意点をまとめてみました。

■だれでも自由にアップグレード?

Windows 10へのアップグレード要件を満たしているWindows 7/8.1環境では、
「Windows 10を入手する」というタスクトレイアイコンが表示されています。
このアイコンが表示されているパソコンでは、アップグレードの準備ができ次第、
アップグレードのスケジュールを促すポップアップが表示されるのでユーザーが
誤って行う危険性が高いです。
そのため、検証完了までアップグレードを抑止する必要があります。

抑止方法については日本マイクロソフトより公開されている下記の方法で抑止が可能です。

・グループ ポリシー エディタを使ってポリシーを設定する
・管理者権限でレジストリを編集する

どちらもユーザーでは設定が難解なので、情シスがしっかりとサポートしてあげましょう。

[企業ユーザー向け] Windows Update からの Windows 10への無償アップグレードを管理する方法
(Microsoft Japan Windows Technology Support)
http://blogs.technet.com/b/askcorejp/archive/2015/07/23/windows-update-windows-10-1.aspx

企業でWindows OSを利用している場合、リリース直後のアップグレードには
大きな問題点が発生する可能性があります。

・業務で使用しているPCで動作しているアプリケーションが動作する保障がない
・各社セキュリティ製品のWindows 10対策が完全ではないため、セキュリティ低下の恐れがある
・アップグレードによるパソコンのトラブルの恐れ

その他にも情シスを悩ませる問題が多数ありますが、市場でWindows 10が盛り上がれば盛り
上がるほど、情シスのもとに「自社のPCはどうなるのか?」など、ユーザーから問い合わせが
くるのは想像に難くないでしょう。
しっかりと周知・管理を行ってユーザーの理解を得た上で検証を行いアップグレードを行いましょう。

■Windows10への無償アップグレード対象は?

1年間という期限付きではありますが、旧バージョンOSからの無償アップグレードが可能な
Windows 10。OSの値段もそれなりにしますので、無償でのアップデートは非常に魅力的です。
ですが、全てのPCでアップグレードが可能な訳ではありません。
注意しなければならない「メーカー、エディションによるアップグレードの可否」、
「アップグレード可能なシステム要件」の2点をそれぞれ下記にまとめました。

・メーカーによるアップグレード対応の違い
メーカーPCの場合は必ずしもそのモデルがアップグレード可能だと保証されている訳では
ありません。一部のハードウェアに対してはWindows 10用ドライバーが提供されない
おそれがあり、アップグレードを行うことでサポート対象外になってしまうものも存在します。
各メーカーのホームページなどで、Windows 10へのアップグレード対応状況を忘れず
チェックしておきましょう。

○あなたのPCはWindows 10対応? 各メーカー対応状況まとめ(ASCII.jp)
http://ascii.jp/elem/000/001/016/1016856

・エディションによるアップグレード対応の違い
Windowsのエディションは多数ありますが、全て無償でアップグレードできるわけでは
ありません。無償アップグレードができるWindows 10のエディションは
「Home」「Pro」「Mobile」の3種のみとなっており、Windows 7/8.1のエディションによって
アップグレードできるOSが違うので注意が必要です。
アップグレードできるエディションの関係は以下になります。

-Windows 10 Homeへのアップグレード
Windows 7 Starter、Home Basic、Home Premium / Windows 8.1、with Bing

-Windows 10 Proへのアップグレード
Windows 7 Professional、Ultimate / Windows 8.1 Pro

-Windows 10 Mobileへのアップグレード
Windows Phone 8.1

企業や組織で利用される
「Windows 7 Enterprise」「Windows 8/8.1 Enterprise」「Windows RT/RT 8.1」
の各エディションは対象外となっているので注意が必要です。
ただし、ソフトウェア アシュアランス (SA) の契約期間中なら特典として Windows 10の
エンタープライズ向けエディションにアップグレードすることができます。

・アップグレードの可能なシステム要件
アップグレードを行うには「Windows Update」を使用してOSを最新の状態にしておく
必要があります。
Windows 7なら「Windows 7 Service Pack 1(SP1)」、Windows 8.1は「Windows 8.1 Update」
が動作している必要があり、さらに各種更新プログラムがインストールされていることが
条件となっています。

アップグレード可能な最低システム要件以下の通りです。

<CPU>
1GHz 以上のプロセッサ

<メモリ>
32ビット版は1GB、64ビット版では2GB

<ハードディスクの空き容量>
32ビット版OSは16GB、64ビット版OSは20GB

<グラフィックスカード>
DirectX 9以上(WDDM 1.0ドライバー)

<ディスプレイ (画面解像度)>
1024×600

最低システム要件以外で注意したい点は、ハードディスクの空き容量です。
32ビット版は「16GB以上」、64ビット版は「20GB以上」の空きが必要になるので、
SSD搭載などの容量の小さい端末は、ここがネックとなる可能性があるので注意しましょう。
その他詳細については、マイクロソフトからの情報をご覧ください。

○Windows 10 仕様(Microsoft)
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-10-specifications

■Windows10のアップグレードで消える機能

Windows 10にアップグレードすると削除されたり、未対応になってしまう機能があります。
中でも重要なのは「DVD再生には専用ソフトウェアが必要になる」「Windows Updateの調整が
できなくなる」でしょうか。

○移行できる? Windows 10で消える7機能が判明(GIZMODO)
http://www.gizmodo.jp/2015/06/_windows_107.html

・DVD再生には専用ソフトウェアが必要になる
Windows 10ではDVD再生用のコーデックがデフォルトでは搭載されていませんので、
サードパーティーのDVD再生ソフトが必要になります。
Windows 8からアップグレードを行った場合は、DVD再生用のコーデックがデフォルトで
非搭載になっているので、使用しているDVD再生ソフトがWindows 10で正常に動くかどうかの
確認は忘れずにしておきましょう。

・Windows Updateの調整ができなくなる
Windows 10のWindows Updateではコンピュータがインターネットに接続している限り、
常に最新の状態へアップデートされるように変更されました。
(企業利用時の回避策については後述します)
尚、Windows 10 Homeエディションでは今まで可能だった「セキュリティに関するアップデート」
のみをインストールすることはできなくなり、新機能なども一緒にインストールされてしまいます。
もし、企業内でWindows 10 Homeエディションの利用を検討している場合は、エディションの
変更も視野に入れ、慎重に行ってください。

■自動更新対策の新サービスが登場

Windows 10 Homeでは先述の通り、Windows Updateの調整ができなくなりますが、企業や組織で
利用されるWindows 10 Pro/Enterpriseには「Windows Update for Business」という
新サービスが追加されます。

○Windows 10で変わるアップデートの仕組み(ITmedia エンタープライズ)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1506/03/news010.html

このサービスでは、IT管理者が、企業に必要な更新プログラムを取捨選択したり、
時間帯を指定して更新作業を行わせるなどのサービスで、いままで
WSUS(Windows Server Update Services)などの管理システムで行ってきたことを、
Microsoftのデータセンターから利用できるようになります。
これによって、WSUSの導入に踏み切れなかった組織でも容易にWSUS相当のサービスが使用できる
ことになり、大企業のようなアップデートの仕組みを簡単に用意できるようになるため
中小企業や事務所などには大きな恩恵を得ることができそうです。

他にも、ソフトウェア アシュアランス (SA) をベースに「Long Term Servicing Branch」
という契約も用意されています。こちらは新機能のインストールを抑制し、セキュリティアップ
デートのみをインストールすることが可能になるので、ミッションクリティカルな業務で
Windows 10を利用する場合は考慮すべきでしょう。

○エンタープライズ向けの Windows 10 : より安全に、常に最新の環境を提供(Microsoft)
https://blogs.windows.com/japan/2015/02/06/windows-10-for-enterprise-more-secure-and-up-to-date/

いかがでしたでしょうか。

アップグレード直後ということもあり、盛り上がるWindows 10ですが、企業での導入は
まだまだ先のことになりそうです。
2016年の春から夏には、Windows 10の大幅な機能アップも計画されていますので、
じっくりと検証をして実際の導入計画を考えましょう!

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