無線LANインターフェイスは有効なまま（接続状態のまま）で操作できると非常に便利である。つまり、100BASE-TXインターフェイスにケーブルが接続されていないときは無線LANを使い、ケーブルを接続すると自動的に100BASE-TX側を（優先して）使い、再度ケーブルを抜くと自動的に無線LANを使うようになるということだ。2つのインターフェイスが利用可能な場合には、高速な方を優先して使わせたい。

Windowsでは、ネットワーク・インターフェイスのメトリック値を設定することでこれが可能になります。

通常無線LANより、10／100BASE-TXインターフェイスのほうがはやいので、
無線LANメトリックを５、
10／100BASE-TXメトリックを２
などに設定いします

メトリックはネットワーク・インターフェイスのルート（経路）に割り当てられる値で、そのルートを使用する場合の「通信コスト」を表す。
現在使用しているインターフェイスのメトリック値を確認するには、コマンドラインから「netstat -r」を実行して、IPのルーティング・テーブルを表示すればよい。Windows 2000で「netstat -r」を実行すると、一番右端に表示されているのがメトリック値です。

ルーティングの問題以外にもWindows自身の問題があります。
ネットワークインターフェースの設定には、デフォルトゲートウェイという自分自身が直接接続しているネットワークセグメント以外への出入り口（関所）を設定する箇所があります。有線・無線にかかわらず２つのネットワークインターフェースがあれば２箇所定義する部分があるにもかかわらず、１箇所しか有効になりません。つまり、自分自身（ＰＣ）から送る場合は有効なゲートウェイから出て行くのですが、ＰＣへ返ってくる場合はどのインターフェースから来るかまちまちです。これでアプリケーションによっては動作が不安定になったり、接続が切れたりします。

で、根本的な解決ではないのですが回避手段です。
意識的にインターネットへ接続したいインターフェース側だけデフォルトゲートウェイを定義し、他方のインターフェース側のデフォルトゲートウェイ部分は空白にしておきます。つまり他方のインターフェースはソノネットワークセグメントとの通信専用にします。
（例）
インターフェースＡ、ＢがありＡ側でインターネット接続をしたい
Ａ　ＩＰアドレス　１９２．１６８．１．１
　　サブネットマスク　２５５．２５５．２５５．０
　　デフォルトゲートウェイ　１９２．１６８．１．２５４
Ｂ　ＩＰアドレス　１９２．１６８．１００．１
　　サブネットマスク　２５５．２５５．２５５．０
　　デフォルトゲートウェイ　
こうするとＡ側だけでインターネットや１９２．１６８．１００．０／２４以外のネットワークセグメントとの通信を担当します。
Ｂ側は１９２．１６８．１００・０／２４のネットワークセグメント内通信専用となります。

一般的にはこういった理屈で問題ないです。